創書日和「星」 星願/山中 烏流
 

多分
 
 
*
 
 
たくさんの色を
幾重にも纏ったまま
空を、見上げる
 
手を伸ばして
また一つ
ごくりと飲み下す
 
私が
重くなる
 
 
****
 
 
ほら、また
 
 
 
生み落とされた
 
 
*
 
 
無意識に
手を伸ばす、私の
頬を流れ落ちた

 
それはふわりと
宙を舞って
あの空に浮かんでいく
浮かんで、いく
 
 
とうに望みなど
叶っていると、いうのに
 
私はまだ
 
気付かないで
いる。
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