夢色にうかんで/いすず
 
ると 死んでしまうの
あなたが そこにゆくよと 指さきで髪をそっと梳く

やさしいけれど いつかは消えてしまうと
そんな思いがはなれない
涙がつたうと あなたはそっと 腕を回してくれる
その ぬくもりのなかでだけ 休めるの
あなたがいれば こわくはないの

いつかは 醒めてしまう夢でも

このおとぎばなしのなかでだけ
わたしはわたしでいれる
そんなことに気付いた ある日曜日

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