ホーム/おるふぇ
いつかは
何もなかったかのように
きっとこんな平凡な
ありふれた一家族なんて
消えてしまうんだろう
この空の下から
それでも
僕ら家族のみんなは
毎日のように
この家に帰り
この家から出掛ける
そう思うと
とめどない無常感に
普段は忘れている
感謝なんてものを
思い出すことになる
「ありがとう」
そう思ってるんだ
口には出さないけれど
何ができるかな
何もできやしなかったな
それなのに詩には
愛とか
希望だとか
大層なことを書いて
何もできやしなかったな
伝える
伝わる
人間同士の営みなんて
そんなものの繰り返し
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