誘われし澤の奥で/モーヌ。
 



な ぐ り...

名栗村 そして 澤

やみ夜を 求めずとも えられる

その 名まえを 記す ことは

もはや うたの なかの 出来事

うたに 遊ぶとき それは 消えて ゆく





6月も 終わろうと して いた

その頃 だけの 繚乱を 追い かけて いた

( いつでも 出会える ものでは ない )





ほたる まします

ほう ほたる

つゆはらいの うたごえ が

淡い 宙(そら)の けもの道を 照らし ます





数多の 虚数が おのずから ひかり

たましいを 呼び あ
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