あらゆる方向に無限大/rabbitfighter
ら僕は一つを選び、
選ばれなかった選択の先にすらケーブルは延びてゆく。
そこに刻まれているのはただの記号に過ぎない。
だけどその記号の羅列は、どうしてそんなに強い熱を帯びているのか。
どうして僕の意識を、こうも揺さぶるのか。
かつて意識であったもの。
かつて記号であったもの。
そして今、僕の意識であるもの。
その連続のいったいどこに境界線を求めれば良いのか。
宇宙の、幾千億の太陽が放射し続ける光。
その軌跡を
樹海のような僕の
深い意識のなかへ織り込んで
その光速で飛んでゆく粒子のように、僕達は永遠を信じよう。
生まれでた瞬間に消滅していく粒のように、僕達は永遠を信じよう。
ステレオスピーカーからはまだimaginが聞こえている。
ひょっとしたら、世界は一度消滅し、また同じように生成されたのかもしれない。
それとも僕達は、限り無く分裂してゆく細胞を歌にする。
ひとかけらの粒子の中で広がる宇宙。
その中で放たれたひとかけらの粒子。そしてその中で広がる宇宙。
僕達は永遠を信じよう。そのなかで。僕達は永遠を信じよう。
戻る 編 削 Point(10)