言葉の形/猫のひたい撫でるたま子
 
で作られた漢字や平仮名や記号の形にくり抜かれた黒い紙がガラスに入っていて、それを光で透過してひとつひとつ文字を選び、文章を印刷するもの。見たことがないので詳しくは分からないが、映写機のような原理で手動ないし電産で読み込ませて大きさなどは光との距離で変えている機械だと推測される。

写植屋という職業は今はもうなくなってしまったが、いつだかに見た映画の中に出てきた写植屋が文字を作ってゆく様が格好良くて、写植に興味を惹かれていたので、本物の写植版下を見て感動した。

言葉の感じ方には、見ることでの視覚的な楽しみ方と、朗読を聞く聴覚的な楽しみ方と、心の中で読む心理的な楽しみ方があると思う。普段、話
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