秘密基地/はじめ
家にお詫びの電話を入れていると思うけど彼のおばあちゃんが機転を利かせて上手く言ってくれているだろう 彼は今夜は徹夜で星の観察をするらしい 僕ももちろんそれに付き添うつもりだ
星は夕暮れの空のように神秘的に輝いている 僕は未だにどれがどの星座の一部かまるで分かっていない 僕は彼はまだ幼いのにすごい博学で尊敬している 彼は将来は天文学者になりたいらしい その為に難しい勉強をする為に東京の中学へ進学するという 僕とは小学校でお別れだ 彼は僕のことは一生忘れないという そして大人になったら必ずちゃんとした立派な天文台で僕に星を見せてくれると約束してくれた
東の空から明るんできてきた 僕達はその方角に向いてじっと空を見つめていた 星達は眩しそうに存在感を薄めていった 星は明日も僕達に夢と希望を見せてくれるだろう
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