この黄昏に/
アハウ
浸りゆく
この黄昏に
街は慈愛の潮 満ちて
海から遠く 離れて
唸る 街に
古代の虫 発光し
アスファルトのタールは
原油のにかわ 舗装する
道をまっすぐに!
密かに歩道に雨は降り
昼の熱気は 雲に昇り
龍の鱗が道に落ちる
海から 遠い
そんな日は
夜に溶けようと思う
胸に夜を宿そう
深い 深い
夜に底へ 降りる
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