君を愛することによって/はじめ
て 地面はドロドロになり山脈は溶ける
緩んだ地平線が広がっている
突然晴れて 赤い土がひび割れて広がっている
僕達は絶えず変化する世界の諦観者だ
飲むヨーグルトの空が地上に垂れてくる
緑色の雨も カメレオンの姿も 冷えた心の僕達には不思議に思える
オレンジ色の柑橘類の海にも真っ青なサーファーと鯨が存在する
僕は外的な圧力によって切羽詰まられている
不条理と難解な数式が僕の体と脳をそれぞれ支配する
僕は君とエスカレーターに乗って君の街のデパートの4階の本屋へ行く
僕は人に賞賛されるべき人間ではない 体が拒絶しているのだ
君は僕の上に乗ってセックスをする
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