ゲニウスの響き/モーヌ。
さわ
薄雲を 通した やわらかな 攪拌
おうぎの ような ひろがりと 天とを 結ぶ
けやきの 唄と 響き
さわ さわ
そこには 空中ブランコ乗りが いる
ここに います と
ブランコの 物蔭で ささやいて
音の ステッチを 船出 させて
船を そのままに ゆかせて
とおい 約束の地の ような
男の子みたいな 女の子
男の子と 少女は 出逢い
少年は 少女を 追いかけた
どうしてか
きょうは 見ることが できる 航路が
目覚めを 呼んで 走って いる
木漏れ日の まぶしさを 連れて
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