【小説】322回目のセックス/なかがわひろか
ない。もし問題なのならば、病院にでもカウンセリングにでも行ったほうがいいのかもしれないが、この点について諍いが起こったこともないし、たった2回の経験で過去の320回のセックスを否定するわけもいかない。そこには僕の初体験もあるし、どうしようもなく楽しかったセックスも含まれるからだ。
僕はまだこの問題についてしばらく様子をみるということしかできない。
次に彼女に会うのはいつになるだろう。
323回目のセックスにはもしかしたら答えは出るかも知れない。
ただ、それはまだなんとも言えないんだ。
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