【小説】322回目のセックス/なかがわひろか
因ではない。それだけは分かって欲しい。お願いだよ。
僕が321回目のセックスのことを思い出したのは、最近322回目のセックスをしたからだ。
前の彼女と別れてから僕は1年ほどそういうことに縁がなかった。健全な24歳の若者にしては、少し心配になるような長さだけど、確かに僕はむらむらしたり、もんもんする夢を見たり、なかなか大変だったけど、やっと322回目のセックスをすることができた。
彼女とは僕の部屋で少しお酒を飲んで、最初は一応(女の子はいつも一応拒否はする)嫌と言ったけれど、僕は昔の勘を取り戻しながら、彼女の服を脱がせることに成功し、何度かのキスの後、僕は彼女の中に挿入した。
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