過去に泣かれる現在の僕と未来/酸素の枷
 
かなぁ


いやいや まだまだ僕も若いはず


泣いてた子は滑り台の階段を駆け上がる
僕は下から見上げるだけ


何かを取り戻したいとは思う


元気な音が耳に響いている
いや 確かに好きなんだよ
泣いてた子は何処に行くんだろう?

駆け上がる音は段々と遠くなる
見上げていても殆ど見えないぐらい
随分上まで行くなぁ


遂には雲に隠れてしまった


恐怖も不安もないんだろうな
羨ましい

僕の声が届くかどうか
もう分からないけど大きな声で


『早く滑って来いよ!』


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