後悔日詩/麻生ゆり
きどきすごく考えることがある
どうして人間は
自分自身を“時間”っていう鎖で縛りつけるんだろう
だけど私だってそうしてるから誰にも文句は言えないね
だけどたまには自由にしたいときもある
そんな時私は駅を歩くんだ
12月2日(水)くもりのち雨
目の前に続くは灰色の道
白に変わるか黒に染まるか解らない中庸の灰
だからいつまでもこの場所にとどまりたいと思う
ほらごらん 振り返って見たら無垢で幼い私が倒れているよ
ごめんね もう手遅れだから抱き起こしてあげられないんだ
先に進まなきゃならないのが生きることの宿命だから
(1998年の習作)
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