無教養だすゲまいね虫/人間
 
てかボッケェェェ!}



【4】

「もうすぐ焼き上がるから」
火も煙も勢いを増し始めた。
「必ず治る。大丈夫」
女は微動だにしない。
―――
ゲゲゲの下郎、薄馬鹿下郎、下郎のゲの字はゲロのゲ下郎(ううう)
毛虫も羽虫も泣き虫ゲ虫の下郎が泣いたら母ちゃん出無精(うううう)
馬鹿の下郎はゲロ吐いて寝てろ(ううううう有象無象の鼻っ柱から憎む此畜生)
「まいね虫出できたじゃ」(まいね虫≒いぐね虫、について。
 ”まいね”は『駄目な』、”いぐね”は『良くない』といった意味合いで、
 つまり、『駄目な虫』と『悪い虫』を掛けてあった訳です。
 母は中卒でしたので、知
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