ある詩人の漫遊記1/はじめ
差点で居眠りをしたりした 普段は沸かない親近感を感じるビル群 巨大デパート 星だけが僕を見つめている 東京は大都会なのに森や古墳が多いなと思った これが本来のあるべき姿なのだと感じた 大都会というレッテルを貼られて東京は疲れているのだなと思った
完全なる静寂 耳鳴りの方が音が大きい 二酸化炭素が少ない東京は北海道のように空気がおいしかった 15日までには考えられなかった満天の空が東京を照らしているように見えた 月は孤独じゃなかったんだね 僕は他の場所よりも広い道路に寝転がって星座を描いてみた 星座達は地上に降りてきて僕と東京で鬼ごっこをした そしてみんなで東京タワーに昇って日の出を見た その感動から僕にはこの社会は向いていないなという結論に達した 僕は毎日規則正しい生活をしたい この社会に皮肉を言っているわけではないけれど こんな社会のサイクルを創った神様を少しだけ憎んだ 僕はその日の内に東京を離れ 飛行機に乗った 次行く国はコアラのような睡眠時間を沢山とる所がいいなと思った
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