ジュリアに捧げる詩(うた)/麻生ゆり
1
8年という年月が
月日が
どれだけ長くて
どれだけ短いのか
それすらもわからない
さようならと言ったところで
いったい何になるだろう
悲しくて哀しくて
寂しくて淋しくて
もはや
それしかない
二度と出会えないその身体に
その温もりに
涙すらも枯れ果てて
ただ切なくて
からっぽのようなこの心
救えるのは夢に出てくる
あなたの姿
けれど今となっては
愛でることすらできない
きっと徐々に徐々に
憐れみが減ってゆくと同時に
思い出や
毛や
あなたの残していったものが
失われてゆくことだろう
願
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