恋のラヴ・ソング/はじめ
 
秋が終わりを迎え 冬の到来と共に雪が降り始めると僕の高校では自転車通学からバス通学へと変わる
 凍てつく寒さを堪え毎日眠たい体を震わせながら 停留所まで歩いていってそれ一本しかないバスに乗る
 退屈で眠たい授業をMDでミスチルの『名もなき歌』をワンリピートでずっと聴きながら過ごす 世界もこの歌のような情熱的な世界になればいいと思う クラスメイトが「なんか面白いことやって?」と言ってくるので授業中にもか関わらず数学の先生のモノマネをやって爆笑させる 色んなことをやって笑わせるけど 僕の心はいつまで経っても虚ろなままだ お笑い芸人になりたかった僕は人を楽しませれば楽しませた分 自分がどんどん透
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