「ひかりの信号」/ソティロ
きい声だった
あちらが行ってしまってから
ぼくは考えてみた
ふたつの星は太陽の周りを回っていて
ぼくの住んでいる星を
あちらの星が追い抜いたわけだから
しばらくすると
また追いつかれるんじゃないか
って
次にあちらの星がくるのはいつだろう
それは一年後かもしれないし
二千年後かもしれない
いずれにせよ
充分な時間が用意されてることに間違いはなさそうだ
ぼくは毎日鏡を磨いて
ぼくの、ぼくとあちらのための
ひかりの信号をつくり続けながら
今も待っている
いつか
戻る 編 削 Point(8)