「ひかりの信号」/ソティロ
 
きい声だった




あちらが行ってしまってから
ぼくは考えてみた
ふたつの星は太陽の周りを回っていて
ぼくの住んでいる星を
あちらの星が追い抜いたわけだから
しばらくすると
また追いつかれるんじゃないか
って


次にあちらの星がくるのはいつだろう
それは一年後かもしれないし
二千年後かもしれない


いずれにせよ
充分な時間が用意されてることに間違いはなさそうだ


ぼくは毎日鏡を磨いて
ぼくの、ぼくとあちらのための
ひかりの信号をつくり続けながら
今も待っている
いつか





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