「ひかりの信号」/ソティロ
 


ある日
近くの軌道を周っていた惑星が
ちら、とひかった気がした
目を凝らしてみると
また
ちら、ちら
とわずかにひかっているのがわかる
もしかしたらひとがいるんじゃないのか
と思って
ぼくは鏡を持ってきて
角度を調節して
いろいろ動かしてみた
空気がなければ音は伝わらないけれど
光なら届くんじゃないかって思ったんだった
光のはやさで


しばらくして
あちらからの光は
ぼくの光に反応しているように思えた
試しに

 ちら      んー      ちらちら

となるように鏡を動かすと

 ちら      んー      ちらちら


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