プリミティブ/マッドビースト
 
ポストに遭遇したにもかかわらずなにもできず
 正午ごろには連絡をうけた役人がやってきて
 もとどおりのオーソドックスカラーに塗り直す
 なんてことにはならないだろうか

 美しさのために滅んでしまった花の
 その色に敏感に反応できる
 俊敏でしなやかな脚が
 翼が
 僕の感性にはまだ備わっているだろうか
 その花を摘んで生のまま食べてしまった
 その遺伝子がまだ残っているだろうか

 金色 と形容してしまうには
 深みのありすぎるこの夕日
 
 そんな 落日の光を孕む君の
 この宇宙を外からみたような
 黒い瞳も
 たぶんそんな
 もう二度と君のあとにはこの星の上には落とされない
 色彩だと思うから
 いま君に気持ちをいわなきゃって思うんだ。
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