Robbie/maynard
く刻まれて 海溝の様にどこまでも深い
またあの溝を見た
またあの海溝に飛び込む人間を見た
恐怖の中に愛は存在しない
俺がお前に感じている物と同じで
お前の中に愛は存在しない
後ろ手にナイフを持ち
笑顔で迫って来る海溝の主は
クマの着ぐるみを着て
汗だくになり吐き気まで覚えて
安らぎを求めて更に深い溝を凝視している
そして気が付けば俺は後ろ手に縛られて
ウサギの着ぐるみを着させられ
溝の淵に立たされている
この事態をコメディにしようとでも言うのか
縛られた後ろ手にはナイフ
とてもこの縄は切れそうにも無い
何のためか考
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)