大人/なかがわひろか
 
僕は大人になったんだから

僕は好きな子ができた
とてもきれいな目をした子だった
彼女はいつも彼女の恋人と一緒にいた
ある日僕は彼女の恋人に
彼女を僕にくれないかと言った

彼は僕を馬鹿にしたように
僕の顔に唾を吐いた
僕は仕方がなかったから
お巡りさんからもらった拳銃で
そいつの頭をぶち抜いた
彼女は僕の物になった

僕は大人になったんだ

僕と彼女は結婚して
二人の子どもを授かった
僕が子どもは男の子と女の子の二人が欲しいと
言ったからだ

子どもたちは僕にいろんなものをねだったけど
僕はママの教えの通り

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