はじまりのダンス/麻生瑞乃
 
胸が ねえ、どきどきするんですよ。 
自分が無知であることが、そんなにこわいのかい? 
声なき者の声を聴け、 
自分は何も知らないことを知れ、 
それまで隠されていた「世界」への入り口が、 
今、突然現れたのよ。 
胸が早鐘を打つように、 
その扉をノックしてごらん? 
知らないことって、なんて素敵!!! 
創造の女神は、糞尿の香り 
あなたが振りまく大量の垢を、わたしは敢えて被りましょう。 
創造の女神は、牛肥の香り 
創造の女神は、下肥の香り 
身体中の穴という穴が、開いてしまうほどの緊張と弛緩の波、 
その身体全てが、嘔吐してしまうほどの深い感動、 
来るべき時が来るまで、 
油断無くけれど、 
波間に浮かぶように、 
待っているのです。 
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