*耳の産声*/かおる
 

花冷えのころ
すきとおるあおと
ぬくもりをさがしながら
蝶のようにとびたち

風の声をとどけに
あなたの耳で
蕾になって

向日葵のだいたんな喜び
わすれな草のブルー
おしろい花の弾けそうな怒り
スズランの可憐さを
たんぽぽのナイショ話を
口ずさんでいます

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