詩集・人生の最中に/生田 稔
 
子は外へ遊びに行った
タツラ タツラ タッタラ ラッタと
CDがひびく
秋は深く 日曜の机で。

絵と少女

少女は絵が好きで
画廊に通った
結婚したら子に絵を教えよう

今朝 少女はあれから十年
琵琶湖の砂浜を夫と歩く
あのころは15・6幼い心

君の好きな絵をみに行こう
と夫は言う
自然は絵はわたしを誘う

一日終わって、日記の中には
今日はすばらしい絵を見た
と書いておこう。

僕としてはながい詩

 世間の風は寒い
 金儲けは辛い
 競うことには耐えられぬ
 家にこもって読書する
 人が嫌いなわけじゃない
 子供
[次のページ]
戻る   Point(7)