詩集・人生の最中に/生田 稔
 
端の寂しさ
ギリシャ・ラテンの古風なる
梅のねばり、桜のいさぎよさ
薔薇の華やかに、菊の香りして

今日も雲一つなく
陽の射しこみて、風はばたかず
晩秋の一日、机に座す
腹くちく、望むこともなし。


若者たちよ何処へ行く

若い者たちを眺めるにつけ
スーパーの駐輪場などに
茶髪や耳輪をつけ
たむろする彼らを見ると 
悲しい
私もかっては時代に反抗する若者であった
日本は自らを開拓して
なにもかも世界的になって
エルビスや、ビートルズにせつけんされた
世代から
風俗のカオスがはじまっつた
とくに女の子達は悪くなつた
真理や正義を追究する学問はすたれ
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