自殺/ピッピ
 
の形で残された時には
すでに暴走を終えていて
奴らはそこから
ああ彼は暴走していたのだ
という破片を
おのおののイメージで捉えることしかできない
それ自身は暴走していないのだ
暴走したままは終われないのだ
こんなにも暴走した心は
暴走した生は
誰かに伝えたいと思ったところで
それをやめてしまうのだ

やめよう
やめざるをえない
真っ青な空と生きている人がいて
この世界は成り立っているじゃないか
誰にも気付かれないでいよう
そんなのは無理かもしれないが
暴走だけをくすぶらせていよう
それが俺なんじゃなかったのか
季節がまた巡るじゃないか
俺の季節はここで終わりだ
また一つ歳を取るじゃないか
俺の成長はここで終わりだ
次の瞬間には笑ってるじゃないか
どうかな







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