君に自由を見るのさ/大覚アキラ
 
あえない奴らを皆殺しにして
そいつらの死体を踏み越えて

ときには
泣き言をこぼしたり 強がって見せたりしながら
足元の小さな花にくちづける優しさや
君たちの 弱さや恐れをつぶやきながら進め

そのつぶやきは 詩になり
やがて君たちは
どこから見ても立派な一人前の詩人になる

君たちは いつか
それだけを理由に殺される(かもしれない)
キャプテン・アメリカとビリーみたいに あっけなく



イージーライダーを観て かっこいいなんて思うのは
君たちがまだ 安全地帯に立っている証拠だ

腕時計を捨てただけで自由になれるとしたら
だれも苦しまないだろう



わかってもらえる なんて これっぽっちも思ってないから
せめて わかりたいんだ 君たちのことを

それさえもごめんだと言うならば
いますぐ おれを殺せばいい

それこそが 君たちが信じている自由だ
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