『レクイエム・レモン/ひかり』/川村 透
 
あいたい、マリー、「赤と黒」、断頭台にレモンを置いて死を呼吸して
真新しい喪服に着替えよう
みずみずしい朝の輝き/ノーブルなプロミネンスに焦がされて生まれ変われたら
フレア/フロイ/光


太陽は権力の匂いがする
黒いレモンを噛む首だけの君は王権の果実
ギロチンの刃に輪切りにされてもなお誇り高く微笑んで
喪服を体ごと脱ぎ捨てた君はレモン・イエローに輝くフレア、
ふれあいたい。フレア、痛い。いたい、君といたい。手を、つなぎたい。
フレア、フレア、フレア、フレア!!


「アインシュタイン交差点で待つ
/ノーブルなプロミネンスに焦がされて兄とともに
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