「小さなパンジー」/Taka★Hajime
 
懐かしい風に
呼ばれ行く道
雨まじりの風は
ボクに強く当たったけれど・・・。

風はそれでもどこか優しく
人通りの少ない公園で
風を独り占めにしているようだった

ココには街灯が一本しかなくて
弱い明かりを頼りに
一人タバコを吸っては
薄雲の空を眺めてた

やがて雨は止んで
風邪と共に過ぎ去っていく雲の下
星の見えない空を眺めては
人目気にせず歌ってた

何も思う事は無く歩き出せば
アスファルトの隙間から顔を出し
弱くも見えるパンジーが
風に揺られながらも
強かに小さな花を咲かせてた

今はまだ寒くて薄着じゃ
外は歩けないけれど
確かにそこには
春の訪れが
咲いていた。
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