目撃者の真昼/モーヌ。
 



ねぼけ まなこの アトリエ

いっぱいに 陽光は 満ちて

画布には 旋律から 対話への

やがて ひとつに 見える 道が 伸びる

( それは きつねの なの? うさぎの なの?... )

小さいが はっきりと した

あしあとを こわさないように

きょうは 何故か 誰にでも やさしい 語らいを

繭の ような ぼくは

踏むたびに ファイヤーバードを かさねて

あしおとと 響きを 編む...

時を さかのぼる 錯覚の

インヴェンションの 白い 砂粒が

やわらかく ふぶいて

...ふぶいて






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