噛めば噛むほど味の出る歯/はじめ
だってピンピンしてる。トラックに轢かれた怪我なんてすっかり直っているんだ」
「素敵…また、私達はあの頃と同じように一緒に暮らしていけるのね。また、一緒に幸せを味わうことができるのね。さぁ、帰りましょう!! 私達の家へ!!」
「ごめん。それはできない。僕はもうすぐ帰らないといけないんだ。君の知らない世界へ。僕は君が僕のことや詩のことでこれ以上苦しまない為に君に会いに来たんだ。僕はそれが気がかりで君に会いに来たんだ。お願いだから、もう苦しまないで。君には分からなくても僕はいつも君の心の中にいる。だから、安心して詩を書いてよ。君の詩はあんな詩ではないはずだ。もっと純粋で、鮮やかなものだ。それで僕は安心して帰ることができる。…じゃあ、僕は行くよ。今もそしてこれからも、君を愛してる。さようなら」
「えぇ…、ありがとう、さようなら…」
彼は去っていった そこで彼女は意識を覚ました
それから 彼女は今までのスタイルを止め 元の彼女のスタイルに戻った
今までよりも人気は下がったが 彼女は幸せに暮らしている
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