colors/水町綜助
 

とき

東に
西に

僕は引かれる

太陽を投擲し光を突き刺すか
太陽を捕らえ光に貫かれるか

恒星にしてみればいずれにしても黎明
君にしてみれば

失われた満ち潮の海岸
君を思う

とき





君を思う

とき

北と
南に

僕は引かれる

あついからだ寒くて
熱い炭酸水と
さむいからだ暑くて
冷たい太陽と

裸身にしてみれば同じこと
君をはだかにしてみれば

三月十二日未明
君を思う

とき





君を思う

とき

数え切れない色と色がぶちまけられ
独立して広がってそして
境界をなくして
入り乱れている
君は裂けている

君を思う
とき
僕は真中からふたつに割けそうになる

君を思う
僕は
もう
君にやわらかく
やわらかくなった僕は
割けることなく

うごかず

君の
前に
いる

君に
いる


















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