「路上」から始まるABC/んなこたーない
 
A

ジャック・ケルアック「路上」を読む。
これは主人公サル・パラダイスが狂人ディーン・モリアーティに翻弄されつつ
各地を旅してまわるという、いわばDiscover Americaの物語である。
そういえば、ヴァン・ダイク・パークスに「Discover America」というアルバムがあるが、
「路上」も「Discover America」も共にアメリカ批判が製作動機の一端を担ったと考えて間違いないと思われる。
批判と発見は不可分であり、批判のない発見も発見のない批判も、ぼくは必要としない。そうぼくは宣言する。

「路上」と印象が似た本に、金子光晴の自伝的エッセイがある。
(「
[次のページ]
戻る   Point(2)