ある日のこと/RIKU
持ちになったことがなかったのです。
リスさんには、言うべき言葉を見つけられませんでした。だから、ただ一言、言いました。
「また話したいときは、いつでも聞くよ」
「ありがとう、リスさん」
リスさんは、リスさんがうさぎさんの話を聞いたことで、うさぎさんが果たしてどこまで楽になったのかは分かりませんでした。
リスさんは、うさぎさんはきっと、ぜんぜん楽になってないんだろうな、と思っています。
多分それは間違っていないでしょう。
リスさんは、ただただ、うさぎさんがいつか笑える日が来ることを願うのでした。
おしまい。
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