朝のような/ねなぎ
と
思いながら
日曜日の鯰の気分で時計を見ると
制限時間一杯で
接続の覚束無い電解コンデンサの意識を
無理矢理にでもピッチに捻じ込んで
跳ね起き
顔も洗わないままに
脱ぎ散らかした
浮動小数点のような衣類を集める
寒さに震えながら
珪藻土のような煙を吐き出して
タングステンの動かない指先を
目黒の秋刀魚のように擦り合わせて
シャツに腕を通していく
マイナスイオンでも
言葉の水の結晶でも
汚れた慈しみの雰囲気が変わるなら
縋りたいが
ステンレスの反射が
閉じられない現実を映して
同位相対のような髪型を
引っ張るので手一杯だった
短くなった火を
溢れた獏のような灰皿に
押し付けて
書類を
置きっぱなしの夷のような
鞄に押し込めて
鉄枠だけの出入り口から
糸瓜感覚の靴を突っかけ
コロイドのように急いで
飛び出す
自由電子並みに急いでも
既に時間は間に合わない
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