トマト/
水町綜助
まちのさなかで
その雑音の中で
相手を
抱きしめられる
あなたが好きだ
人間のにおいがして
そのとき世界はとてもやさしい
僕は風を壊して
その欠片を見せるから
あなたは
風を帆にうけて
それを掬って
のませてくれ
何杯も
何杯も
何杯も
それは
人間のにおいがして
よえば
そのとき世界はとてもやさしい
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