誰かが扉を叩いてる/ぽえむ君
 
誰かが扉を叩いてる
今の私では
私からでは開けられないので
そっとその扉を開けてほしい
本当はそれではだめなのは
わかっていることなのに

誰かが扉を叩いてる
いまの私では
私からでは迎えてあげられないので
そっと入ってきてほしい
本当は反対なのは
知っていることなのに

誰かが扉を叩いてる
今の私では
私からでは動けないので
そっと部屋の窓を開けてほしい
私が勝手に開けてしまって
そのままにしているだけなのに

誰かが扉を叩いてる
私の心の扉を叩いてる

扉の隙間から紙が落ちる
「勇気を扉の下に置いておきます」
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