オレンジの黙示/青の詩人
 


僕が引っ張った細長い糸で
この世界は朝になる 夜になる
淡いオレンジの夕焼けにもなる


パチン
パチン
パチン


ここは確かに僕の部屋だ
だけど全てが違うセカイ
これは間違いなくいつもの曲だ
けれど確実に新しいサウンド

階段を降りて
出会った父の姿も
猫が荒らした手洗い場のゴミ箱も
どれもが必然にそこにアル
胸に響く弦の音色も
耳で鳴り続けるカエルの声も



全てが用意されていたのか



カーテンの中のセカイで僕は
「ボク」に出会ってしまったようだ
今まで地下の深い場所で息を潜め
眠り続けてきた「ボク」に
眠ったふり
[次のページ]
戻る   Point(0)