春まだか/山崎 風雅
 
 すべり落ちてくる嘘の流星
 隙をみせたら舐め尽くされる
 枕元まで行進する藁をも掴む世代
 神経は擦り減り
 悪魔がゲームしている
 深い闇が行き場を遮る
 常に圧力のかかる後頭部
 ささやくように甘い絶望の詩
 心の麓に咲いたのは赤いバラ
 その情熱を分けてもらいたい
 うなずくのは生きていたいから
 パズルを解こうと夜更けまで
 バラバラになっていくのは宇宙
 カラカラになっていくのは僕の魂
 僕にしか見えない景色
 誰かと分かちあいたい
 目の前に開ける金色の夜空
 人生の廊下で急ぐ足を止めて
 見上げて深呼吸
 座り心地のいい椅子に座って
 紫の煙を吐く向こう側に
 誰かがまってる そんな気がする
 よく見ると僕には足かせが
 自由に飛べないわけだ
 綺麗な言い訳聞きたいな
 僕は怒らない
 春の嵐の花びら舞う中
 君が笑えればそれでいい
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