照れ屋の太陽/なかがわひろか
 
じりじりじりじり照りつける
いつまでたっても照りつける
にらみ返せば目が痛む
じりじりじりじり照りつける

直視されない太陽は
いつだってひとりぼっち
世界中の人に愛されようとしても
誰も自分を正視してくれない

本当は照れ屋なだけだろう
見つめられると照れるんだろう
だからいつだっていつだって
そんなに赤く燃えているのさ

そんなんじゃ
いつまで経っても
誰も見てくれや
しないよ

眩しいものは
崇められる
けれど
眩しすぎるものは
厭われるのさ

眩し過ぎた
照れ屋な太陽

あんたいつだって
ひとりぼっち

(「照れ屋の太陽」)
戻る   Point(3)