「朝」/404 not found
 

鉛のような体をおもいっきり伸ばすと
血液が体内で循環するのを感じる
ブラインドをたためば
朝の日差しが部屋いっぱいに広がって
一日がようやく始まる
向かいの家のご主人が愛犬と一緒に
朝靄の公園へと消えていった

居間では
パジャマ姿の父が
新聞を読んでいて
野球部の弟を送り出した母が眠たそうに
三人分のお弁当と朝ごはんを準備していた
毎朝五時起きらしい
感謝の気持ちは
たまに忘れてしまう
主婦の家事労働は何よりも尊い
そして、やっとみんなが集まって

「おはよう」

と笑顔で交わされる
朝の挨拶は清々しい


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