終わりを生きる/青の詩人
 


たくさんの曲が最後の練習を迎え
本番を想定したリハーサルも終わった

降り積もる終わりたち

その言葉は決して否定的なひびきではなく
ひとつひとつ踏みしめながら昇る階段のように
肯定的な厳粛な気持ちでひびくフレーズ

それは一期一会の感覚
同じ人 同じ時 同じ場所には二度と会えない
息を吸うたびに 更新されるぼくらの今


二度と会えない今がとても愛おしいから
ぼくは歌う ぼくらは歌う
二度は来ない舞台で今を歌う
過ぎ去った今を歌う
未だ来ない今を歌う


明日もまた新たに始まる
終わりを生きる


2006/12/18


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