とけいのないれすとらん/青の詩人
 
から ぼく は「僕」になったんだろう



突然目の前に飛び出した ふたりの少年
何がそんなに楽しいのか 
体中を思い切り動かして 
僕の後ろの光のほうへと走り去っていく
僕にはできない走り

アパートの階段を登るとき 僕はなぜか泣きそうになった
僕の腕からは時計が外れなくなってしまった

そこはとけいのないれすとらん
決してもう開けることのできない扉




2006/10/08

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