しあわせ論/436
 


ふしあわせな物語は安直である

と仮定しよう

ふしあわせにも色々ある

けれど結局のところ

情動に大きな違いはないのだ

と仮定してみる

ならば

しあわせはいかほど表現困難であるか

しあわせを分け合うことの難しさ

「しあわせ」と口にしたときのこの満足感

その包含しているあまりに多くの可能性



ふしあわせな涙と

しあわせな涙は

物質的には同一である

というのは事実

でもこんなに味が違う

というのは現実



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