Orkan Warnung/英水
 
話(Dialog)と、紙に向かってひたすら続ける孤独な会話(Monolog)と(それを詩というのならば)、その分かれ道はどの辺りにあるのだろう? 地理的には、気圧がぶつかり合う断層の、風が生み出されるロシアの西側に、それは存在しているのだろう(今日だけは)。紙の上につづられていく文字が僕に重みを与え続けている。西側では(レニングラード?)崩壊が産声を上げた。

会話は、割と苦手だった。変換作業に人より少しだけ多く時間を要するからだと思う。もつれてしまう時間。そして、もつれ続ける口と指の間に電解質が流れ出す。それから意識がなくなるまで、再現されつつある潮と、薄れ行く景色とを両手の平で見比べながら、もしかしたらこのまま、眠りにつくことさえないのではないかと、唾液の数だけおののくのだった。

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