したいのもり/なかがわひろか
もりのおくにはしたいがありました
あたしはしたいをみるのは
はじめてだったから
ちょっとドキドキしました
おかあさんは
したいにはさわってはいけないと
いいましたが
したいはもううごかないから
さわってもだいじょうぶだとおもいます
したいはとてもくさかったです
したいはボロボロしていて
おなかをつまむと
おにくがかんたんにとれました
てがくさくなったので
おうちにかえったら
せっけんでてを
さんかいあらいました
おかあさんにいいたかったけど
いったらおこられるから
だまっていました
そのあとごはんをたべて
したいのことをちょっとおもいだして
きもちわるくなったけど
がんばってぜんぶたべました
おとうさんがはやくかえってきたので
いっしょにおふろにはいりました
あしたは
ともだちをさそって
いっしょにしたいをみにいこうと
おもいます
（「したいのもり」）
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