片恋/南 翔
 
局を知って密かに躍り 

いや 君の心痛を哀れんでは 為す術を持たない己の腑甲斐無さに落胆し 

それが更に君との距離を遠くに隔て 一層実らぬ愛を描いては 儚んでいる



乙女の可憐な瞳と頬を捨てて 凛々しさを浮かべた君よ

大人の女の艶かしさを縒り濃く漂わせる君よ

試練は 君を一層優美な女に研摩したようだ




君の手繰り寄せる愛の糸の端は何処に?

君を愛するに相応しきものは何人であろうか



儚き愛の蜜に その甘美に心酔している空想好きな男は

愛を奏でる勇気もなく 遠くに映る君の子宮に夢精する

君の幸せを祈る哀れを思っている 悲しき雄であり 愚かな男である



君の柔らかな肌が恋しい あゝ君の子宮が愛しい

欲深な雄 男の性が疼き 悲しき男の心模様が蠢く  



君の優美さにたじろぐ無垢な男の思いは誰にも知れまい

永遠な秘めごとで消滅するであろう
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