思い出/クローバー
を折りに
飛び込んでしまいたかった
5
誕生日は4月で、産まれたときは3月です
「学年が違えば、あいつには、会わずにすんだのです」
と、講義したくなった汚い子供は、ブリキ缶の中で、裸足でいます
溶接してしてください、出てこないように
だって、もう、あれは、親の愛なのだと知っている
6
依存していたのだから
僕は次に、書店で、活字を飲み込んだ
すごい速さで飲み込んだ
体の中のアルコールを薄めるために
あいつと、明後日を、流してしまうために
僕ら、から、ら、が無くなったことを思い出さない雨に
ぁぁ、僕は、また一つ言葉を忘れてしまった
何か、とても、うまい言葉が、ここにあったはずなのに
と、いつも思いながら
今日もまた、何かを組み立てている。
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